【資金調達】融資を受けるときに最初に確認すること

 金融機関から融資審査を受けるうえで一番重要なのは『決算数値』です。

 しかし、その会社や個人事業主が、そもそも融資を受けられる条件を満たしていないと、いくら決算数値が良くても融資は受けられません。

 ここでは、融資を受けるための前提条件について、説明していきます。


 ・会社の業種は融資の対象になっているか
 ・許認可は取得しているか
 ・経営者に滞納等の違反事項はないか
 ・当事務所の取り組み

 

◆会社の業種は融資の対象になっているか

目安の図

 金融機関には融資の種類が数多くありますが、対象とする業種を絞り込んでいます。

 絞り込んでいるといっても、基本的にはほとんどの業種で融資を受けることが可能で、一部の業種のみが融資を受けられません。

 たとえば、東京信用保証協会では、農林・漁業、風俗関連特殊営業、金融業、宗教法人、非営利団体(NPOを除く)、LLP(有限責任事業組合)等の場合には、保証を受けることが出来ないことになっています。(参照:信用保証対象外業種一覧

 そのほか、反社会勢力との関わりがある会社であったり、違法ビジネスなどを行っている会社も、融資を受けることが出来ません。

 日本政策金融公庫では、東京信用保証協会に比べて対象業種が多くなっていますが、それでも一部の金融業などでは、融資の対象外となっています。(参照:ご融資の対象となる方

 融資を受けるときには、まず自社の業種が該当していないか確認しましょう。

◎注意◎

 融資対象外とされる業種が、事業のなかで最も営まれている業種でなくても、受けられない可能性があります。

 もっと言えば、会社であれば謄本の『目的』にある業種のうち、融資対象外の業種があるだけで、受けられないこともあります。実際に営まれていようがいないが関係ありません。

 もし、融資を受けようとするときに、謄本の『目的』に融資対象外の業種があって、その業種を実際営んでいないのであれば、登記変更により外してから融資を申請しましょう。

 

◆許認可は取得しているか

目安の図

 許認可とは、ある一定の事業を始めるにあたって、安全面や衛生面などで、国や都道府県から許可や認可を受けることを言います。

 許認可で代表的なものといえば、建設業や飲食業、食品関係の製造業等があります。

 金融機関は、融資をする建前上、健全な会社や個人事業主でないと融資をすることは出来ないことになっているので、営む事業について許認可が必要なのであれば、必ず受けていなければ融資を受けることは出来ません。

 

◆経営者に滞納等の違反事項はないか

目安の図

 業種の次は、経営者や株主についての調査です。

 金融機関は、会社であれば会社に対して融資をしますが、見ているのは経営者個人です。

 決算書であれ事業計画であれ、全て経営者の判断のもとで出来上がった成果であるため、まず何よりも経営者を見ています。

 特に新しい金融機関への融資申請のときには、経営者に関する調査は欠かしません。

①反社会勢力と関係がないか

 経営者自身が反社会勢力であったり、反社会勢力と関係をもっている(取引など)場合には、融資を受けることはできません。

②過去に貸し倒れ等を起こしていないか

 経営者が過去に経営していた会社があり、その会社について貸し倒れを起こしているような場合には、融資を受けることは出来ません。

 保証付融資を弁済することができずに代位弁済している場合には、新しい会社で保証付融資を受けることは難しくなりますし、プロパー融資の貸し倒れであれば、新しい会社でも、その金融機関から融資を受けるのは難しくなります。

③雇われ経営者でないか

 経営者が、本当の経営者でない場合には、状況によっては融資を受けられなくなります。

 会社が外部に出す情報としては謄本や申告書になりますが、代表者や株主欄に載っていなくとも、金融機関は融資面談のヒアリングなどで見抜いてきます。

 本当の経営者でない場合とは、例えば、本来の経営者は会社勤めをしていて起業できない場合とか、過去に貸し倒れ等を起こしていて表に出れない場合など、さまざまです。

 前者の例であれば、融資を受けられる可能性がありますが、後者の例では融資を受けるのは難しくなります。

④公共料金や税金などの滞納がないか

 税金や公共料金に未納部分があると、金融機関からは融資をしても返済が遅れる可能性が高いと見られることがあります。

 新しい金融機関に融資申請するときには、他の金融機関からの融資状況をヒアリングされますが、併せて個人の部分についても確認されることがあるため、注意しましょう。

 

◆当事務所の取り組み

 当事務所では、税務相談や税務申告のほかに、資金繰りや資金調達、経営分析に力を入れております。

 資金調達を行う際には、経営分析をベースとして、どの程度資金調達できるかを検討するとともに、出来る限り融資可能性を高めるためのサポートをいたします。また、資金計画を初めて実施される方は、資金繰り表の作成サポートもしております。

 資金調達をお考えの方、資金計画を実施してみたい方・再検討してみたい方など、資金体力のある会社づくりを目指したい方は、お気軽にご連絡ください。

 また、創業融資にも力を入れているため、創業をお考えの方も、お気軽にご相談ください。

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